2019年03月14日
ニュースリリース
第3回「100の行動アワード」を授与、
日本を良くする行動を推し進めた人物を顕彰
シンクタンク・ソフィアバンク 藤沢久美氏、コモンズ投信 渋澤健氏、慶應義塾大学 中室牧子氏、セイラーズフォーザシー 井植美奈子氏、衆議院議員 小林史明氏
一般社団法人G1は3月13日(水)、G1が発信する日本を良くするためのビジョン「100の行動」に基づき、日本を良くする行動を推し進めた人物を顕彰する「100の行動アワード」の授賞式を執り行い、「外国人労働者政策」「受動喫煙防止都条例」「海洋水産改革」の3つのテーマで、5氏にアワードを授与しました。
「100の行動アワード」は、『日本を動かす「100の行動」』(PHP研究所)の出版一周年を機に、日本を良くするための運動論をより強めていくことを目的として、2017年3月に第1回を開催。今回で3回目となります。
写真左から 小林史明氏、藤沢久美氏、渋澤健氏、中室牧子氏、井植美奈子氏
受賞者は以下の通りです。
●「外国人労働者政策」に関する行動
藤沢久美氏 シンクタンク・ソフィアバンク 代表
渋澤健氏 コモンズ投信株式会社 取締役会長
● 「受動喫煙防止都条例」に関する行動
中室牧子氏 慶應義塾大学 総合政策学部准教授
●「海洋水産改革」に関する行動
井植美奈子氏 セイラーズフォーザシー 日本支局理事長
小林史明氏 衆議院議員
◆授賞理由
「外国人労働者政策」に関する行動: 藤沢久美氏、渋澤健氏
昨年末成立した外国人労働者の受け入れ拡大に向けた改正出入国管理法は、一定の技能を持つ外国人や技能実習修了後の希望者に新たな就労資格を与え、単純労働に門戸を開く日本の外国人労働者を巡る大きな政策転換となりました。急速な高齢化で労働力制約が強まる中で、日本で働きたい外国人労働者を受け入れることは、日本の国益に叶うものです。この新たな外国人労働者政策の実現は、昨年、G1メンバーである藤沢氏、渋澤氏を中心とした有識者が、同じくG1メンバーである河野外務大臣の諮問によって国際的な状況及び日本の外国人労働者政策の現状などの分析、研究、検討を重ね、新たな外国人労働者受入れなどの方向性に関する提言を取りまとめた努力の上に成り立ったものです。この行動を推し進めたお二人を称え、この賞を授与します。
「受動喫煙防止都条例」に関する行動: 中室牧子氏
経済学者の立場から、エビデンスに基づく受動喫煙被害の実態や屋内禁煙をしても飲食店の売り上げは減らないといった科学的な議論を展開し、受動喫煙防止の拡大に向けて行動したのが中室牧子氏です。昨年成立した東京都の受動喫煙防止条例では、中室氏らG1メンバーを中心とした有志が小池東京都知事に対して運動し、国より厳しい規制を実現しました。2020年4月から施行される都条例は、従業員を雇用する飲食店は原則禁煙、幼稚園や保育所、小中高校は敷地内禁煙とし、屋外に喫煙所を設けることも認めないなど、東京オリンピックを控える東京都が、受動喫煙の防止に厳格に取り組む姿勢を示すものとなっています。この取り組みの先頭で行動する中室氏を応援するため、この賞を授与します。
「海洋水産改革」に関する行動: 井植美奈子氏、小林史明氏
衰退の一途を辿ってきた日本の水産業を成長産業に変えていくため、昨年12月およそ70年ぶりとなる漁業制度の見直しを含む、水産改革関連法が成立しました。早採り競争の従来の漁業から、量の上限を定め、質を求める資源管理型漁業への日本漁業の大きな転換となり、日本の海の本来の価値を取り戻し、漁業を持続可能な成長産業とするためのこの改革は、小林氏、井植氏を中心としたG1メンバーのたゆまぬ努力の成果でもありました。昨年立ち上がったG1のシンクタンク「G1海洋環境研究会」でG1メンバーが科学的知見に基づいて議論を進め、課題を抽出し、関係者に働きかけるといった行動を続け、昨年11月には法整備に向けて世論と関係者を動かすため、初めてのG1海洋環境フォーラムの開催を実現しました。お二人の行動を称え、今後新たな制度に心血を注ぎ、トレーサビリティなど残された課題の克服に向けたさらなる行動を期待して、この賞を授与します。
◆受賞者の略歴
「外国人労働者政策」に関する行動
藤沢久美氏 シンクタンク・ソフィアバンク 代表
国内外の投資運用会社勤務を経て、日本初の投資信託評価会社を起業。同社を世界的格付け会社に売却後、2000年ソフィアバンク設立に参画。現在、代表。2007年、世界経済フォーラムより「ヤング・グローバル・リーダー」に選出。上場企業の社外取締役、財務省、総務省、国交省、厚労省他、政府各省の審議委員等公職も多数兼務。NHK教育テレビ「21世紀ビジネス塾」のキャスターを3年間務め、以来、1000社を超える全国の中小企業やベンチャー企業の取材に取り組み、書籍、雑誌、テレビ、各地での講演などを通して、社会の課題を考えるヒントを発信している。2016年には、文部科学省を中心とした政府主催の官民プロジェクトの国際会議「スポーツ・文化・ワールド・フォーラム」の準備室リーダーとして、のべ7500人が集う会議を成功に導いた。近著は『あの会社の新人は、なぜ育つのか』(2018年3月)『すぐやる人の”超えてる”思考法』監修(2017年9月)等、その他著書多数。
渋澤健氏 コモンズ投信株式会社 取締役会長
1983年テキサス大学化学工学部卒業。(財)日本国際交流センターを経て、1987年UCLA大学にてMBAを取得。米系投資銀行、大手ヘッジファンドを経て2001年に独立し、シブサワ・アンド・カンパニー株式会社を創業、代表取締役に就任。2007年にコモンズ株式会社を設立し、2008年にコモンズ投信株式会社へ改名、会長に就任。渋沢栄一記念財団業務執行理事、経済同友会幹事、日本医療政策機構理事、日本ファンドレイジング協会理事等、その他複数の職務に従事する。
「受動喫煙防止都条例」に関する行動
中室牧子氏 慶應義塾大学 総合政策学部准教授
1975年奈良県生まれ。1998年慶應義塾大学卒業。米ニューヨーク市のコロンビア大学で修士号と博士号を取得。専門は、経済学の理論や手法を用いて教育を分析する「教育経済学」。日本銀行や世界銀行での実務経験を経て、2013年から現職。著書『「学力」の経済学』はビジネス書大賞準大賞、発行部数30万部のベストセラー。『原因と結果の経済学』は週刊ダイヤモンド2017年のベスト経済書第1位。
「海洋水産改革」に関する行動
井植美奈子氏 セイラーズフォーザシー 日本支局理事長
2006年株式会社井植インターナショナルを起業。2009年ロックフェラー財団会長夫人・スーザン・ロックフェラー氏と、海洋環境保護教育の啓蒙活動の一環として、SUSAN ROCKEFELLER ブランドを設立。2011年ロックフェラー財団会長・ディビッド・ロックフェラーJr.氏の海洋環境保護団体、Sailors for the Seaの日本支部を開設。2013年一般社団法人セイラーズフォーザシー日本支局として法人化、理事長に就任。京都大学大学院非常勤講師。慶應義塾大学SFC研究所上席所員。Forbes Japanオフィシャルコラムニスト「海洋環境改善で目指す持続可能な社会」。25ansコラムニスト「井植美奈子のSAVE THE OCEAN」。
小林史明氏 衆議院議員
広島県福山市出身の自民党衆議院議員(3期目/広島7区)。自由民主党青年局長代理、行政改革推進本部 事務局長。前総務大臣政務官 兼 内閣府大臣政務官として電波・放送・通信関連の規制改革、マイナンバー政策に注力した。テクノロジーの社会実装によりフェアで効率的な社会づくりに取り組む一方、海洋政策、特に水産業の持続可能な発展を実現すべく政策提言を続けている。
◆過去の「100の行動アワード」受賞者 (※肩書きは受賞当時のもの)
【2018年】
「クールジャパンの推進」
梅澤高明氏 A.T.カーニー株式会社 日本法人会長
楠本修二郎氏 カフェ・カンパニー株式会社 代表取締役社長
「ダイバーシティ&インクルージョンの推進」
白木夏子氏 株式会社HASUNA 代表
杉山文野氏 特定非営利活動法人東京レインボープライド 共同代表理事
柳沢正和氏 ドイツ証券株式会社 共同株式営業部長
【2017年】
「ベンチャー等による宇宙ビジネスの促進」
袴田武史氏 株式会社ispace 代表取締役
「休眠口座預金の公益活動財源化」
駒崎弘樹氏 認定NPO法人フローレンス 代表理事
「特別養子縁組の制度化」
土井香苗氏 国際NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ 日本代表
慎泰俊氏 認定NPO法人Living in Peace 理事長
■一般社団法人G1について (https://g1summit.com/)
2009年2月創設。日本を良くするために、各界のリーダーたちが議論し、行動するためのプラットフォーム。G1サミットを含む6つのイベント、G1政策研究所など4つのシンクタンク、各種部会・イニシアティブを展開しています。2016年2月には 『日本を動かす「100の行動」』(PHP研究所)を出版。明確なビジョンを掲げ、行動しています。
■本リリースに関するお問い合わせ先
グロービス広報室
E-mail: pr@globis.co.jp TEL: 03-5275-3870 FAX: 03-5275-3890