2020年02月28日
ニュースリリース
KIBOW社会投資ファンド、住宅確保困難者への住宅支援事業を手掛けるRennovaterに出資
空き家の再生と低価格での提供を通じた「生活困窮者の住居問題の解決」を支援
一般財団法人KIBOW(東京都千代田区、代表理事:堀義人、以下KIBOW)が運営する「KIBOW社会投資ファンド2号」は2月28日、空き家や築古物件を再生し住宅確保困難者へ低廉な家賃で提供する住宅支援事業を手掛けるRennovater株式会社(京都府京田辺市、代表取締役:松本知之氏)に5,000万円を出資しました。KIBOWとして8件目の出資となります。
Rennovaterは、生活困窮者、障害者、単身高齢者、母子家庭世帯、外国人など住宅を借りることにハードルがある方に向け、民間資金で空き家や築古物件を安価で取得、再生した上で、低廉な賃料で提供する住宅支援事業を展開しています。現在は首都圏や関西地方を中心に、20部屋を提供しています。この事業活動を通じて、都市部の生活困窮者の住居問題の解決に取り組んでいます。また、住宅支援に加え入居者への生活支援を進めていく予定です。(Rennovaterが創出しようとしている社会的価値については、下記の「価値創造モデル」を参照)
Rennovaterでは、今回の増資を受け、新規の物件取得を進め、2020年中に50室、2021年中に100室の提供を目指します。加えて、経営人材の採用など組織の強化を推し進めます。
KIBOW社会投資ファンドは、Rennovaterが本事業を通じて、生活困窮者の住居問題の解決と自立の支援に寄与していることなど、社会的なインパクトを創出しつつあること、加えて本事業の拡張性が期待できることを評価して、Rennovaterへの出資を決定しました。世界的にはインパクト投資の総額の7%が住宅供給に投入されており、インパクト投資の一大セクターとなっています(*1)。一方で日本ではこれまで、住宅分野にはほとんどインパクト投資資金が投下されてきませんでした。今回の投資を機に、Rennovaterが日本において住宅分野のソーシャルベンチャーを牽引する存在になることを期待するとともに、全ての人が住生活を楽しめる社会を目指して活動を続けてまいります。
◆Rennovaterの目指す価値創造モデル
RennovaterはSDGs(*2)ターゲット1.4及び11.1の達成に貢献することを目指します。
SDGsターゲット1.4:
2030年までに、貧困層及び脆弱層をはじめ、すべての男性及び女性が、基礎的サービスへのアクセス、土地及びその他の形態の財産に対する所有権と管理権限、相続財産、天然資源、適切な新技術、マイクロファイナンスを含む金融サービスに加え、経済的資源についても平等な権利を持つことができるように確保する。
SDGsターゲット11.1:
2030年までに、すべての人々の、適切、安全かつ安価な住宅及び基本的サービスへのアクセスを確保し、スラムを改善する。
*1:
https://thegiin.org/assets/GIIN_2019%20Annual%20Impact%20Investor%20Survey_webfile.pdf
Global Impact Investing Network “Annual Impact Investor survey 2019”
*2:
SDGs(持続可能な開発目標)とは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成されます。
◆Rennovater株式会社について
設立日: 2018年5月16日
事業内容: 住宅困窮者への住宅の提供
代表者: 代表取締役・創業者 松本知之
所在地: 京都府京田辺市山手南4-7-3
URL: https://rennovater.co.jp/
◆代表者 松本知之(まつもと ともゆき)氏について
1979年大阪市生まれ。同志社大学工学部卒、京都大学大学院エネルギー科学研究科修了。国際学会(Bioceramics16)にて、最優秀賞を受賞。2004年から2019年まで日本生命保険相互会社にて、主に投資部門、企画部門に従事。個人事業として8年間の経験を経て、2018年5月にRennovater株式会社を設立。「かわさき起業家賞」受賞、第3回「日経ソーシャルビジネスコンテスト」ファイナリスト。証券アナリスト(現在休会中)、中小企業診断士。座右の銘は、「積小為大」「努力は運を支配する」。
◆KIBOWについて(http://kibowproject.jp)
東日本大震災の3日後に始動した救援・復興支援プロジェクト「Project KIBOW」は、「希望」と「Rainbow」から命名しました。長期的に被災地を支援していきたいという思いから、2012年2月に一般財団法人化し、以下の3つを軸に活動を展開しています。
1)「場」の提供(イベント)
被災地各地で、地域の復興を願う人たちが集まる「場」を作っています。地域の内外のリーダーたちが集まり、交流を生むイベントを定期的に開催しています。
2)寄付
これまで、約1400名以上の方々にご協力いただき集めた資金、約1億円(2015年8月現在)を、被災地で活動しているNPOや各地のリーダー達に提供しています。
3)社会的インパクト投資(KIBOW社会投資)
被災地に限定せず、「社会を変える」志を持った社会起業家たちに投資し、事業の規模化を支援します。
■本リリースに関するお問い合わせ先
グロービス 広報室 田中隆丞
E-mail: pr@globis.co.jp TEL:03-5275-3870 FAX:03-5275-3890