2025年10月31日
                                
ニュースリリース
グロービス経営大学院、在校生・卒業生の起業を支援するビジネスコンテスト「G-CHALLENGE 2024」でバイオソノへ出資 KIBOW賞受賞企業として初、介護業界の課題解決に資する取り組みを評価
グロービス経営大学院(東京都千代田区、学長:堀義人)は、音響センシングとAI技術を活用したプロダクトで食事介助における食物残渣の有無を検知し、介護業界の社会課題の解決を目指すバイオソノ株式会社(宮城県仙台市、代表取締役:遠山賢、以下バイオソノ)へ出資したことをお知らせします。
バイオソノは、2025年2月にグロービス経営大学院が主催の在校生・卒業生の起業を支援するビジネスプランコンテスト「GLOBIS Venture Challenge(以下G-CHALLENGE)2024」でKIBOW賞*1を受賞。同賞受賞企業への出資は、今回のバイオソノへの出資が初となります。
*1 KIBOW賞:ビジネスプランの市場性、競争優位性、実現可能性、収益性、経営メンバー、グロービスの教育理念に即しているかといったG-CHALLENGEの審査項目に加えて、社会的インパクトを重要視した賞です。

■バイオソノ 事業概要(https://biosono.jp/)
喉に残った食べかす(食物残渣)は、誤嚥のリスク要因の一つとされており、介護現場では重大な事故につながることがあります。また、日本の高齢者の肺炎の多くは誤嚥が関係するとされる「誤嚥性肺炎」であり、高齢化の進展に伴い重要な医療・介護課題となっています。誤嚥に関連した医療費負担を含む経済損失は数千億円規模に上ると推定されており、高齢化が進むなかにおいて一つの社会課題と言える事態となっています。
バイオソノはこの社会課題に対し、音響センシングとAI技術を活用し、喉の音から食物残渣の有無を検知するデジタル・ヘルスケア・プロダクト『食通(ショクツー)*2』を開発し、介護現場での普及に取り組んでいます。これにより、食物残渣に対する介護現場における早期の判断、介入が可能となります。さらには、医療介入に伴う介護事業者の損失回避、蓄積した喉の音データの二次活用など、副次的効果も含めて当該課題の解決に取り組むと共に、デジタルヘルスケア市場において独自のポジションを確立することを目指します。
*2 本製品は薬機法で規定された医療機器ではありません。疾病の診断または治療、予防、受診勧奨を目的とした使用はできません。
バイオソノ開発の小型デバイス『食通(ショクツー)』がもたらす施設・利用者への価値

■メッセージ

井上 陽介
G-CHALLENGE 2024 審査員長
グロービス経営大学院では「テクノベート*3時代の世界No.1MBA」を目指してMBAプログラムを進化させ続けることで、テクノロジーを自在に活かせるイノベーション人材を輩出していきたいと考えています。弊学が主催したビジネスプランコンテスト「G-CHALLENGE 2024」で、KIBOW賞を受賞したバイオソノ株式会社は、介護業界における社会課題をテクノロジーで解決する事業に取り組んでおり、そのビジネスの可能性や社会的インパクトを高く評価し、出資を決めました。高齢化社会という課題先進国である日本において、バイオソノを立ち上げた遠山さんのような志を持つ起業家が、新たな市場を創造しソリューションを生み出していくことを期待しています。
*3 テクノベート:テクノロジーとイノベーションを組み合わせたグロービスの造語。
 
 

遠山 賢氏
バイオソノ代表取締役(グロービス経営大学院 2016年卒業)
周知の通り、日本は世界最先端をひた走る超高齢社会です。2040年には日本は65歳以上の人口が総人口の35%に達し、社会保障費増大や労働力不足などが発生する「2040年問題」が顕在化すると言われています。こうした課題に対し、国や自治体、企業による取り組みは進んでいるものの、高齢者のバイタルデータの活用状況は十分とは言えず、抜本的な解決には至っていません。高齢者の「生体音」は、あまり着目されていないのが実情です。需要がない「現在」は当然として、今後、日本に追随して高齢化社会に突入する諸外国が問題意識をもつであろう「将来」はどうでしょうか。バイオソノは、その「将来」を見据え、高齢者社会という脅威(弱み)を機会(強み)に変えるデータセットの確保を、介護領域において「食通」事業を通じて実施します。高齢者は単に医療費のかかるコスト要因ではなく、食べて、動いて、生活するなかで生じる「生体音」という価値あるデータを生み出すリソースです。今後、高齢者向けの製品・サービス開発が活発化していくなか、特にデジタルヘルスケア市場において大きな可能性を秘めています。世界でも有数の高齢化社会という現実を直視すると共に、ピンチをチャンスに転換する逆張りの気概をもって、今後も本事業を推進していきたいと考えております。
プロフィール
グロービス経営大学院2016年卒業。これまで5業界(ITサービス、小売、半導体/機械、卸売、ヘルスケア)を経験。一貫して0→1ビジネスに取り組み、自ら設立した3社を含めた6社において新規事業開発に従事。前職、デジタル聴診機メーカーにおいてCFOならびに小型ワイヤレス聴診デバイス事業を所管。生体音と音響分析AIを組み合わせによる「誰でも、何処でも、安価で、素早く、簡単なセルフチェック」の可能性に着目。従来、医師の主観的判断に基づいていた「聴診」を、音響分析AIによる客観的判断を取り込み優秀なデジタル・ヘルス・ツールに昇華させるべく、2022年10月に同事業をスピンアウトしてバイオソノ株式会社を設立。
 
 
■ G-CHALLENGE 概要
G-CHALLENGEは、起業を目指す多くの在校生・卒業生にビジネスプランを競う場を提供し、立ち上げ資金を支援することで、より多くの起業を促すものです。加えて、その企業が将来的にメガベンチャーへ成長する足掛かりをグロービス・コミュニティから得られることを目的としています。出資にあたっては、学校法人グロービス経営大学院と株式会社グロービスがファンドを組成。受賞者は最大1,000万円の出資を受けられる機会を得ます。審査基準は、ビジネスプランの市場性、競争優位性、実現可能性、収益性が見込まれることに加えて、社会性や経営メンバーの意志や志などグロービスの教育理念に即しているかを重視します。第1回から2024年度の第12回までに合計462チームがエントリーし、多くのグロービス生が新たな未来への一歩を踏みだしてきました。2024年度は33チームが応募。最終選考に進んだ8チームは、在学中の起業に関わる学びや、卒業後も続く起業支援の仕組みを活用してエントリーしました。
 
 
■グロービスの「創造の生態系」~学生・卒業生への起業サポート体制~
グロービスグループ全体で、「G-INCUBATE」「G-CHALLENGE」「G-STARTUP」「G-GROWTH」「G-SQUARE」を通じた起業支援、スタートアップ企業の事業開発・成長支援を展開、「創造の生態系」構築など、精力的に推進しています。
・「創造」系科目、研究・起業プロジェクト、起業家ネットワーク
グロービス経営大学院では、「ベンチャー・マネジメント」「ベンチャー戦略プランニング」など、ベンチャー企業の成功事例から学ぶ「創造」系の科目や、「G-CHALLENGE」への挑戦を目標に学生の起業活動を支援する半年間に及ぶ研究・起業プロジェクト「G-INCUBATE」を提供。また、起業準備中の方へのメンタリングの実施、新規事業の実行支援など、在学生だけではなく、卒業生へも、起業支援のための様々な仕組みを提供しています。さらに4,700人程度の在校生・卒業生が在籍する学校公認クラブ活動「GEC(グロービス・アントレプレナーズ・クラブ)」では、起業を志す多くのメンバーが交流しています。
・在校生・卒業生起業のベンチャー企業への投資プログラム「G-GROWTH」
2018年10月には、在校生または卒業生が起業したベンチャー企業を対象とする投資プログラム「GLOBIS Alumni Growth Investment(通称:G-GROWTH)」を開始しました。
・アクセラレータープログラム「G-STARTUP」
グロービスでは、ユニコーン企業を100社輩出するプラットフォームの構築を目指し、シード期の起業家を対象とするアクセラレータープログラム「G-STARTUP」を2019年4月に開始。将来的に日本を代表するユニコーン企業へ成長することが期待されるスタートアップを採択し、成功した起業家やスタートアップ支援の専門家などによる講義を実施。メンターには、グロービス・キャピタル・パートナーズの現役ベンチャー・キャピタリストも参画し伴走することで、プロダクト開発・事業開発を支援しています。
・インキュベーションオフィス「G-SQUARE」
「G-SQUARE」は、グロービスが住友不動産に企画・運営協力しているスタートアップのためのインキュベーションオフィスです。法人登記可能な住所に加え、住友不動産の広範なネットワークを活用したビジネスマッチング機会を入居者に提供し、スタートアップの成長を支援しています。またビジネスとイノベーションが交差する虎ノ門という利便性の高い立地に拠点を置き、起業家同士の交流を促進するイベントなどを通じて、継続的な支援とコミュニティづくりを進めています。
参考:
起業家を育てる「創造の生態系」とは?~3つのプログラムによる起業家支援~
https://mba.globis.ac.jp/knowledge/detail-23805.html
 
 
◆グロービス経営大学院
( 日本語プログラム|英語プログラム )
グロービス経営大学院は、2006年の開学以来「能力開発」「人的ネットワークの構築」「志の醸成」を教育理念に掲げ、ビジネスの創造や社会の変革に挑戦する高い志を持ったリーダー輩出のために尽力しています。国内では東京・大阪・名古屋・福岡・オンラインの5キャンパスおよび仙台・水戸・横浜の特設キャンパスを開設。さらに海外ではシンガポール・バンコク・サンフランシスコ・ブリュッセル・マニラに開講拠点があります。2006年開学当初78名だった入学者数は、2025年4月には日本語MBAプログラムで943名に達しました。在校生・卒業生は合計1万3,000人を超え、日本最大のビジネススクール*に成長を遂げています。英語MBAプログラムは、パートタイム&オンラインMBAプログラム、フルタイムMBAプログラムを展開し、世界各国から多様な学生が集まっています。グロービス経営大学院は、今後も創造と変革を担うビジネスリーダーを育成し、テクノベート時代の世界No. 1MBAを目指していきます。
* 参考:文部科学省「令和7年度専門職大学院一覧」
 
グロービス経営大学院 体験クラス&説明会
グロービス経営大学院は、本科(MBA)への進学を検討している方、進学を視野に単科で1科目から学び始めたい方向けに、体験クラス&説明会を全国の拠点、およびオンラインで開催しています。
詳細はこちら:https://mba.globis.ac.jp/trial-class/
日程の合わない方、過去に「体験クラス&説明会」に参加済みの方、グロービスでの受講経験をお持ちの方は、個別相談をご利用ください。
 
 
◆グロービス (https://globis.co.jp)
グロービスは1992年の設立以来、「経営に関するヒト・カネ・チエの生態系を創り、社会の創造と変革を行う」ことをビジョンに掲げ、各種事業を展開してまいりました。「ヒト」の面では、グロービス経営大学院に加え、スクール型研修や集合研修など法人向け人材育成サービスを展開するグロービス・コーポレート・エデュケーション、eラーニングや定額制動画学習サービス「GLOBIS 学び放題」などを提供するグロービス・デジタル・プラットフォームにより、リーダーの育成を推進しています。「カネ」の面では、ベンチャー企業への投資・育成を行うベンチャー・キャピタル「グロービス・キャピタル・パートナーズ」を運営、「チエ」の面では、出版事業ならびにオウンドメディア「GLOBIS 学び放題×知見録」を通じて知の発信を行っています。さらに社会における創造と変革を促進するため、一般社団法人G1によるカンファレンス運営、一般財団法人KIBOW による震災復興支援および社会的インパクト投資などの活動を展開しています。
グロービス:
学校法人 グロービス経営大学院
・日本語(東京、大阪、名古屋、福岡、オンライン)/英語(東京、オンライン)
株式会社 グロービス
・グロービス・エグゼクティブ・スクール
・グロービス・マネジメント・スクール
・企業内研修
・出版/電子出版
・「GLOBIS 学び放題×知見録」/「GLOBIS Insights」
・「GLOBIS 学び放題」/「GLOBIS Unlimited」
グロービス・キャピタル・パートナーズ株式会社
顧彼思(上海)企業管理諮詢有限公司
GLOBIS Asia Pacific Pte. Ltd.
GLOBIS Asia Campus Pte. Ltd.
GLOBIS Thailand Co., Ltd.
GLOBIS USA, Inc.
GLOBIS Europe BV
GLOBIS Manila Inc.
その他の活動:
・一般社団法人G1
・一般財団法人KIBOW
・株式会社茨城ロボッツ・スポーツエンターテインメント
・株式会社LuckyFM茨城放送
【取材に関するお問い合わせ先】
グロービス 広報室
E-MAIL: pr-info@globis.com
 
				






